品質保証に関するガイドラインの策定について

2018年12月1日

一般社団法人日本鋳造協会
会長 伊藤 光男

 近年、製造業の品質検査等において不適切な事例が発生している中で、今般、会員企業においても黒鉛鋳鉄品の品質検査に関す不適切行為に関する事案が発生しました。こうした事案は、事業者のみならず鋳造業界、さらに日本の産業全体の競争力にも影響を及ぼしかねません。

 そこで、当協会におきましては、品質保証体制の強化と再発防止のため、2018年7月17日に「品質保証ガイドライン作成委員会」を立上げ、ガイドラインの策定を検討してまいりました。

 今回、下記のとおり「品質保証に関するガイドライン」を策定しましたことを御報告させていただきます。会員企業の方々は、本ガイドラインの趣旨をご理解の上、遵守されるようお願い申し上げます。

1.本ガイドラインの構成
  • 本紙:品質保証に関するガイドライン(品質保証全般に関する指針)
  • 別紙:試験の信頼性向上のためのガイドライン(試験の信頼性向上についての指針)
2.本ガイドラインの要点
  • 前書きで『品質保証を徹底することにより、顧客が安心して使用できる製品を提供する。』という価値観のもと、お客様に対して安心・安全にご使用いただける製品の提供という目的を明確化しました。基本的な行動指針として、法令遵守と品質保証に関する意識の徹底を掲げました。
  • 不適切事例を発生させない仕組みとして、品質保証のマネジメント強化、試験結果の信頼性向上、品質マネジメントの評価と改善、不適合品の処理並びに是正処置と予防処置を盛り込みました。
  • 不適切事例を検出する仕組みとして、監査体制の強化を挙げ、定期的社内品質点検の実施、内部通報制度等の活用及び検査証明書等の管理強化を盛り込みました。
  • 情報共有に関しては、「社内における情報共有」、「会員企業及び協力企業等における情報共有」、そして、「顧客との情報共有」と共有すべき情報の重要性に応じた体制をとりまとめました。
3.今後の予定
  • 会員各社に本ガイドラインの案内を発信し周知徹底を図る。
  • 本ガイドライン内容に関し、会員会社からのお問合せに対して、適切な回答を行い、趣旨のご理解を図る。
4.本件に関する問合せ・要望先

 (一社)日本鋳造協会
  技術・環境グループ 伊藤 賢児
  TEL:03-3531-1375
  FAX:03-3433-7498
  E-Mail:kitoh@foundry.jp

 

 

以上