スクラップ高騰による会長名文書(2通)の緊急発行について
当協会では、安定供給のための取引適正化文書を例年2月頃作成・発行しておりますが本年は、昨年末からのスクラップ高騰の影響もあり、1月に前倒しし発行しています。
現在このスクラップ高騰が継続、更に上昇していること(上昇分の十分な転嫁が出来ていないこと)や、また、その他の原材料、副資材も同様に大幅に上昇していることを踏まえ、協会の経営部会・正副会長で協議の上、緊急で会長名文書を発行することといたしました。
なお、文書は、以下①原材料(スクラップ、銑鉄、非鉄)・副資材、再エネ賦課金、労務費等のコスト全般を記載したもの、②スクラップの高騰のみに限定したもの、の2通作成してあります。
(公印は電子印のため、文書編集にパスワードを掛けてあります。予めご了承ください)
①セット版(原材料等高騰)会長名文書2021年7月
②セット版(スクラップ高騰のみ)会長名文書2021年7月
上記①②は、取引適正化の交渉の際、状況に応じて適宜ご利用ただけたらと存じます。
また、文中スクラップの上昇が2.5倍程度の根拠として、日刊市況通信の公表価格(東京地区)の新断バラの1年間の指数を添付します。
スクラップの価格は種類、購入量、地域等で違ってきますのでご参考にご利用ください。
【参考】スクラップ時系列資料
本文中に記載の素形材産業取引ガイドラインは以下をご利用ください。
○素形材産業取引ガイドライン 2020年6月改訂版(本体)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/sokeizai/202006sokeizaiguideline.pdf
○素形材取引ガイドライン 2020年6月改訂版(概要版)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/sokeizai/sokeizai_guideline2020_gaiyou.pdf
【素形材産業取引ガイドライン ポイント】
・原材料価格、エネルギー価格(電気・ガス等の燃料費)、運送費、労務費等のコスト増の転嫁 25ページ~
・原材料価格、エネルギー価格(電気・ガス等の燃料費)等の値上がり、労務費の上昇のコスト増にもかかわらず、
発注者が一方的に通常支払われる対価より著しく低い対価である従来の対価での納入を要求することは、下請法上の「買いたたき」に当たり、問題となる。(26、27ページ)
・取引価格の設定に際し、国際的な価格指標がある原材料などについては、コスト変動を折り込んだ価格の算定方式である価格スライド制、サーチャージ制などの手法についても協議し、可能な限り、発注者・受注者であらかじめ合意しておくこと。(28ページ)
・電気料金の値上がりについては、電気料金を本体価格とそれ以外(再生可能エネルギー発電促進賦課金、燃料費調整額等)とに分けた取扱いが行われることがあるが、電気料金は全体の合計金額がコストとなっているため、電気料金全体の増加を踏まえて価格設定を行う必要がある。(28ページ)
安定供給のための取引適正化にご活用ください。