鋳造ジャーナル2020年4月号
目次
- 市況トレンド 6
- 学協会の動向 8
- 会社往来 10
- FOUNDRY ANGEL
鋳女丹羽鋳造(株) 14
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技術解説
日本の大砲シリーズ 芝辻砲 早稲田大学名誉教授 中江 秀雄 16 -
新技術・新製品トピックス
メイド・イン・山梨「ちょうちりん」 18 -
海外技術ニュース
製造工程におけるブラスト処理と脱脂作業 21
サイクル経済における鋳造業の位置付け 30
異なる戦略を使って同じゴールを目指す 36
トランスミッションの一体鋳造が2019 英国鋳造工業賞のトップに! 44
ロボットのROI(投資収益率)の計算 46
Metrology 社は公民権活動家像の製作を支援する 48 -
東西南北
ISO/TC306 活動報告コロナウイルス騒動が波及 50 -
お知らせ
2020年度鋳造カレッジ上級コース 鋳鉄材料・砂型コース 募集要項 51
書籍のご案内&申込書 52
「SEMによる鋳造欠陥の解析事例」購入申込書 53
令和2年度 素形材産業技術賞 募集のご案内 54
工業統計調査 55 -
編集後記/会員動向 56
カバーストーリー
わが国初の鉄製大砲・芝辻砲(靖国神社遊就館蔵)
今月からしばらくの間、表紙の写真にわが国の大砲を取り上げさせていただくことになった。さて、最初はどの大砲にしようか、迷った。その挙句に、大坂冬の陣(慶長19(1614)年)に使われたともされてきた芝辻砲(全長3.13m、口径9.3㎝、重さ1.7t)を取り上げることにした。この大砲は徳川家康が慶長14(1609)年に堺の鉄砲鍛冶・芝辻利右衛門に命じ、慶長16 年に完成したものである。
長年にわたって、この砲は鋳造製か鍛造製かで論争のあった大砲である。詳細は本文に譲るが、鋼の鍛造砲であることが1983 年に判明している。鋳造を専門にする筆者にとっては誠に残念な結果であったが、靖国神社の許可を得て砲孔内部の写真を撮って納得した。砲孔が曲がっていたのである。
これでは砲弾は発射できないので、大阪冬の陣にも使われていなかったことも明らかにできた。
(早稲田大学名誉教授・中江秀雄)
表紙の写真は読者の皆さんからの投稿をお待ちしています。“鋳物”に関係があれば題材は問いません。電子媒体あるいは写真に簡単な説明文を添付し、編集委員会までお送りください。
(担当:玉村秀男 tamamura@foundry.jp)
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