鋳造ジャーナル2020年7月号
目次
- 市況トレンド 6
- 学協会の動向 8
- 会社往来 10
- 技術解説日本の大砲シリーズ わが国最初の鋳造臼砲
(モルチール砲、青銅製) 早稲田大学名誉教授 中江 秀雄 14 - 海外技術ニュースアルミニウム鋳物溶接のすすめ 16
- 海外技術ニュース市場に命脈を保つ 20
- 海外技術ニュースウェアテック社(Wear-Tek)の設計結果 25
- お知らせ新型コロナウイルス(COVI D- 19)に関連する
素形材産業への主要支援施策・補助金について 31 - 海外技術ニュース粘度測定の分析と最善手順 36
- 海外技術ニュース溶融アルミニウム合金の改善された脱ガスと
結晶粒微細化技術の精密鋳造メーカーでの実験 39 - 海外技術ニュース3Dプリントされたセラミック金型とプロセス支援 46
- お知らせ第58回素形材産業優良従業員表彰の受賞候補者推薦に係るご案内 48
- お知らせ5団体共催セミナー開催のご案内 49
- 編集後記/会員動向 56
カバーストーリー
わが国最初の鋳造臼砲(モルチール砲)
わが国最初の鋳造臼砲(モルチール砲)で、高島秋帆の銘が刻まれている(重要文化財)。
先号(4月号)は芝辻砲という鍛造鉄砲を掲載させていただいた。そこで今月は、わが国最初の鋳造砲を掲げることにした。この砲は、わが国陸軍の祖とも言われている高島秋帆が、天保6(1835)年に嶋安宗八に命じ、長崎で造らせたとされる青銅製臼砲である。臼砲とはその形が臼に似ていることから名づけられ、高射角で砲弾を発射する短砲身の大砲で、口径20cm、全長59. 5cmである。勿論、この時代の鋳鉄砲は白鋳鉄に凝固してしまうので、青銅で鋳造されている。
高島秋帆は寛政10(1798)年に、長崎に生まれ、代々長崎町年寄を世襲する裕福な家庭に育ち、オランダ人に接して蘭学を学んだ。天保12(1841)年に幕府の命令で江戸の德丸が原で西洋式砲術訓練を行ったことが知られている。
(早稲田大学名誉教授・中江秀雄)
表紙の写真は読者の皆さんからの投稿をお待ちしています。“鋳物”に関係があれば題材は問いません。電子媒体あるいは写真に簡単な説明文を添付し、編集委員会までお送りください。
(担当:玉村秀男 tamamura@foundry.jp)
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